インナーブランディング

インナーブランディング

前回のMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)の流れでインナーブランディングについて。
これは簡単そうにみえてかなり難しいと思っている。
カタチをつくることは出来ても、浸透させ、普段の行動に表れている状態をつくるのは簡単ではない。

ミッション、ビジョン、バリューが決まると会社の方向性が一旦決まる。
「何を大切にするか」が決まるということかな。
あとは、その価値観を社内に浸透させて行動に表れる状態をつくるために
企業は様々な工夫をしていく訳だが、元々帰属意識が高くない従業員にとっては面倒でしかない。
例えば、朝会でMVVを全員で読み上げるというやり方を取っている企業、これは昔から良く取られている手段。
あとはカードにして従業員は常に携行している状態をつくるとか。

思い入れがない状態でカードを持たされても、頭に入っていかない。

浸透させたい側からすれば、短期的な成果を求めるのではなく中長期的に成果を求めないといけない。
徐々に、である。
企業によってはこのCI活動(企業理念やMVVを社内に浸透させる活動)をする専門部署を設けたりしている。
楽天グループなんかが良い例である。
一見利益を生まない部署をつくる訳なのだから、それだけ重要で大きな利益に繋がるという考えがあってのもの。

良く「ブランディング活動」をしようという声を聞く。
これはどちらかというと「アウターブランディング」の内容。
視点は「社外」である。
順番で言うとインナーブランディング→アウターブランディングの方が
アウターブランディングの効果は出やすい。
つまり従業員が会社の価値観を理解し行動できていることがアウターブランディングにも影響を及ぼすということ。

インナーブランディングの効果
・考え方の軸ができるので、共通言語が生まれ議論が進みやすい
・従業員の帰属意識が高まる、一体感が生まれる、雑念が減る
・結果的に従業員1人1人の生産性が高まる(無駄な議論や行動の時間削除)
・採用時の歩留まり向上(応募者の企業に対する見方が変わる)
・社外の人間に対する印象が良くなる(もちろん人による)

全部実現できれば、会社の営業利益向上にも繋がる