ダボハゼ経営

ダボハゼ経営

多角化経営のことを「ダボハゼ経営」と言っている。
ダボハゼとは魚の種類で、「体の大きさの割に口が大きい」身体的特徴を持ち、
なんにでも食らいつく特徴がある。

「ダボハゼ経営」はネガティブに捉えると、
何も考えずに新しいことを始めるという解釈もできるが、
当たり前だが、思考レベルに差はある。
「ダボハゼ経営」をもう少しかみ砕くと、「得意分野とは別の分野で新規事業をドンドン始める」経営と言った方がいいか。

経営とは、「選択と集中」が重要だと唱える方は多くいる。
いろんな著書でも拝見する。
例えば旭化成は食品、医療、住宅etc最近ではEV車にまで手を掛けている。
これは、自社の強みを理解した状態で「会社は常にクリエイティブであれ」というメッセージ性を個人的には感じる。
京セラの会長である稲盛氏も本の中でそのような事を言っていた。
「他社ができないことを自社でやろうとすると、常にクリエイティブである必要がある」ということ。

中小企業と大企業では経営資源の大きさが違うので、
中小企業だとより「選択と集中」が必要になるが、
強みを理解し、そこから派生した新事業は常に考えておくべきだと思う。
規模に関係なく、クリエイティブである必要はあるし、「止まっていたら死んでしまう」のも経営。

分かったような口を聞くなと言われるかもしれないが、
私もいま経営業をしているなかで考えることがある。
中小企業は「弱者の戦略」でいくべきだと思っているが、
「常にクリエイティブであること」と「ダボハゼ経営」は別軸の考え方で
前者の思考ありきで、財務のバランスを見ながら、多角化経営は正論だと思う。
もし成長性が高い市場で、競合がまだ少ないのであれば、その事業は前向きに検討すべき、ではないだろうか。