5,000円スーツ

5,000円スーツ

AOKI‐HDやワークマンが5,000円前後のスーツを販売している。
仕事着、普段着両方で着れるという利点もあり話題になっている。

AOKI-HDは、コロナの影響を受けて21年3月期は上場来初の営業赤字になっている。
ファッション事業は、ほかのアニヴェルセル・ブライダル事業、エンターテインメント事業と比べると
営業利益の減少幅は小さいが、それでも当然影響は受けている。
今回の格安のスーツを始め、洗えるスーツやパジャマスーツなど
新商品開発を続けており現状打開に向けて手は打ち続けている状態。

今回の5,000円スーツは、金額だけ聞くとかなり安いが
仕様はどうなのか?外で着て、ましてやビジネスシーンで活用できるものなのか?
という疑問が湧く。

AOKIの従来のスーツの売り方の代表例として、「1着目20,000円、2着買ったら2着目は10,000円」というやり方がある。
このやり方でいくと1着目の方が売上は高いが利益率は2着目の方が高くなる仕組み。
1着目は製造原価の他に販管費(人件費や広告宣伝費、賃料など)が一番高くなる(製造原価・販管費・利益を比較)。
ただし2着目になると追加の販管費は掛からないという考え方で製造原価と利益で構成されるので利益率は高くなるという仕組み。

5,000円のスーツは、装飾や売り場でのコストを徹底的に省く工夫をしている。
・内ポケットは1つだけ
・ボタンを少なくしている
・裏地は最低限
・色展開は限定
・サイズは4つに指定
・チラシやCMはなし、口コミで集客図る
・ネット販売のみ
・配送はたたんで配送(ハンガー付けない)
・値札などもなし
・着用モデルは社員で行う