不二家のDX化

不二家のDX化

まずはどの部門でDX化を進めるのかを決めるのが第一ステージ。
不二家の例で見てみる。

・洋菓子事業:店舗でケーキやお菓子を販売する事業→売上割合2割、赤字事業
・菓子事業:スーパーやコンビニで販売するお菓子を製造する事業→売上割合7割、黒字事業

どちらでDX化を進めるべきか?
結論、不二家は赤字事業である洋菓子事業から始めている。

理由
・赤字事業の出血を止め、黒字事業の努力が増える状態を変える
・赤字事業の方がリスクが少ない
→少しの改善でも大きなリターンを得る可能性がある。
→98%うまくいっている事業をAIの力で99%にするよりも、インパクトが大きい
→黒字事業で失敗すると会社全体へのネガティブインパクトが大きくなる

ちなみに、上記の理由だけで洋菓子事業でDX化を進めようとした訳ではなく
・実現可能性
・応用性
・検証性
・倫理性
を検証したうえで導入は決めている。

洋菓子事業でのDX化の目的は「新商品の売上予測」。
現在、毎月新商品を開発している状況だが、
製造個数が多すぎて売れ残ると廃棄ロスになる。
逆に製造個数が少ないと売り切れて機会損失を招く。
この状況こそが課題であった。
正常(理想)の状態は、必要な個数製造を行い、廃棄ロス、機会損失を
最小限に留め利益が残りやすい体質をつくること、といったところか。
また、製造のラインが多岐に渡り、工場も複数あり、解析すべき対象材料が2000種もある状態だったが、
これらの材料を効率的に配置するだけでもコストは下がる。
必要な製造個数がわかれば、必要な資産のボリュームがわかり
必要な体制も構築できる。

では、具体的にどのような売上予測ができる状態にし
結果的にどのような改善アクションが導き出されたのか、
その結果はどうなのかについては分からないが
こういう事に思考を巡らせ動かしていく仕事は面白そうだ。

参考:
紹介されていた「DX化までの5つのステージ」
https://diamond.jp/articles/-/280375